2007年2月アーカイブ

ガマの油

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昔からガマの油はさまざまな効能の存在をいわれているが、シェークスピアも「お気に召すまま」でヒキガエルの頭には貴い宝石を蔵していると言っている。ヒキガエルの皮膚には薬理学に貢献したヴィットリオ・エルスパマーが発見したファザミレンというペプチドがあるそうだ。クリス・マクマナスの「非対称の起源」を読んでいておもしろい記述に出会った。
1981年に両棲類の皮膚から新たに発見されたペプチドのうちデルモルフィンとデルトルフィンはすべて7個のアミノ酸を持っており、そのどれをとっても第二の位置にD-アラニンかD-メチオニンがある。D-アミノ酸をL-アミノ酸に代えるとペプチドが不活性化することからD-アミノ酸の重要な役割が推定された。D-アミノ酸はペプチドの鎖に強いよじれを作り、それによって多くの生物学的錠前を開ける鍵を形作るということがわかってきたそうだ。生命のほとんど全ての細胞を作り上げている左利きのアミノ酸(L-laevo)に対し、右利きのアミノ酸(D-dextro)が引き起こす効能は強烈な幻覚反応や麻酔薬になりうるようだ。
最近日本へ侵入してきたツボカビはこのペプチドをものともしない毒性をもっているのだろうか。自然界にはまだまだわからないことがたくさんある。

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