科学の基礎
リオタールによると科学に基礎を与えてきた二つの哲学的物語として次が挙げられている。
ひとつはイギリス・フランス・合衆国における進歩の理念、
ひとつはドイツにおける国民の繁栄を増進するものとしての教育の理念。
「ポストモダンの条件」では科学はその正当化機能のために物語を必要としていると。
科学的知識は物語という他者に頼ることなしには自らが真の知識であることを知ることも知らせることもできないのであるが、物語は科学の観点から見れば、知識でもなんでもないのである。
これらの表現は極端だが科学の基礎の最も弱いところを的確に表現している。西欧文明の自らを客観視できずに苦闘する知性を象徴しているともいえよう。東洋人であるわれわれにはいわば当然の話も彼らにとってみれば脱却できないしがらみとなっている。
