生命の最近のブログ記事

ガマの油

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昔からガマの油はさまざまな効能の存在をいわれているが、シェークスピアも「お気に召すまま」でヒキガエルの頭には貴い宝石を蔵していると言っている。ヒキガエルの皮膚には薬理学に貢献したヴィットリオ・エルスパマーが発見したファザミレンというペプチドがあるそうだ。クリス・マクマナスの「非対称の起源」を読んでいておもしろい記述に出会った。
1981年に両棲類の皮膚から新たに発見されたペプチドのうちデルモルフィンとデルトルフィンはすべて7個のアミノ酸を持っており、そのどれをとっても第二の位置にD-アラニンかD-メチオニンがある。D-アミノ酸をL-アミノ酸に代えるとペプチドが不活性化することからD-アミノ酸の重要な役割が推定された。D-アミノ酸はペプチドの鎖に強いよじれを作り、それによって多くの生物学的錠前を開ける鍵を形作るということがわかってきたそうだ。生命のほとんど全ての細胞を作り上げている左利きのアミノ酸(L-laevo)に対し、右利きのアミノ酸(D-dextro)が引き起こす効能は強烈な幻覚反応や麻酔薬になりうるようだ。
最近日本へ侵入してきたツボカビはこのペプチドをものともしない毒性をもっているのだろうか。自然界にはまだまだわからないことがたくさんある。

ツボカビ

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ツボカビ国内で発見されたらしい。蛙を死に至らしめる真菌で強力な感染力が問題となっているそうだ。「地質時代」さんが書いているように、環境への影響が心配だ。おそらく、大多数の国民はこの事態が意味するところをきちんと捉えていないだろう。輸入ペットはいろいろなところで問題を引き起こしているが水際で阻止するのはむつかしいものだ。法令の有無もだが、事実上の阻止能力が国にはあるのだろうか。

爆発の予感

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いろいろな分野の研究や分析が実験の成果もあって急速にひとつに収斂している予感がある。
ナノスケールの技術がこれを支えている。宇宙スケールではインフレーション理論、ナノスケールでは光化学技術、生物学と医学における量子論解釈の成果、これらを支える考古学と地質学。そして、同じような成果が社会学と精神医学において言語学と心理学から得られている。光合成化学と脳化学の最近の成果がひとつに収斂していく期待を膨らませてくれる。特に日本の電子技術と光技術の水準がこれらを可能にしているといえるだろう。楽観的かもしれないが、人類は生命の解釈を固めつつある。

環境に漏れ出す情報と生命の発生

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ジョンジョー・マクファデンの「量子進化」を読んで彼の以下の説に深遠な興味を持った。
すなわち、生命の起源を説明する従来の理論に欠けていた重要な成分は量子測定ではないかというもの。自己複製物質が自身の量子状態を古典領域に増幅することによってその状態を測定できるということは生命の発生にとって非常に重要だったというのだ。
ある現象において、どこで量子系がとまり、測定装置が動き出すのだろうか。二重スリット実験に対するニールス・ボーアのコペンハーゲン解釈では、スリットを通って伝播する光子あるいは電子は、測定行為がおこなわれるまでは波動関数あるいは確率波によって記述されなければならない。電子は、ひとつのスリットに置かれた測定装置に結合するまでは、位置状態の量子の重ね合わせとして存在すると考えられる。コペンハーゲン解釈では測定装置は常に古典的物体と考えられる。測定装置と電子の重ね合わせの結合は波動関数を収縮させると考えられるため、電子と測定装置を合わせるとひとつの古典的存在となり、すなわちどちらかのスリットで電子が検出される。
ウオジェック・ズーレックは、世界全体が古典的に見えるのはデコヒーレンスのためであると主張している。量子系は必然的に、その環境中の無数の粒子の運命に絡まり、この絡まりがデコヒーレンスを引き起こす。干渉効果が消えてしまうために世界は古典的に見える。(光子という)環境が量子系を測定するというのだ。そして、デコヒーレンスが量子測定を起こすには、なんらかの情報が環境に漏れ出す必要がある。
生命の発生の謎は量子世界の強力な物理的な2つの力に負うところが大きいのかもしれない。位置にかかわる謎も量子世界と考えれば説明できるものであろう。納得できるかどうかは別にして。

スカベンジャー

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スカベンジャーという甲殻類の腐肉食動物は種多様性が浅海域でもっとも大きく、深海へ行くにしたがって種の数と個体数の総数は減少する。個々の個体はそれとは逆に大型化していくそうだ。オオグソクムシ類という巨大な等脚類がなかでも群を抜いて大きいそうだ。アンドリューパーカーの「眼の誕生」を読んでいると興奮させられる。
カンブリア紀の突然の爆発的進化の謎を、彼は大胆な仮説と豊富な資料で説得力あるかたちで描いている。若い知性が私の永年疑問に思っていたことを明快に説明している。すばらしい。

バランスの意味

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体のバランスは病気の発症によりその平衡を取り戻そうとする。
さまざまな体の発疹、腫瘍、疼痛は免疫力が体に働いてバランスをとろうとする活動にちがいない。
症状を対症療法で対応しようとする医療は、その崩れたバランスの現状を追認するもので、自らのジャイロスコープが進路を見失っていれば表面的に症状が押さえ込まれても別のところに新たな症状が出てくると思われる。
ホメオスタシスの思想は昔からあるが、漢方でも中心的な考え方だろう。現代の医療ではこの体がもつバランスを取り戻そうとする力はどのように判定され、治療に生かされているのだろうか。

バイオポリティクス

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米本昌平のバイオポリティクスを読んだ。関連する歴史を踏まえ、日米欧の置かれた状況の違いが鮮明に描かれ、説得力のある書物だ。特に、EU指令による個人情報保護の流れとのかかわりが重要なポイントだと改めて感じた。米国の人体臓器商品化の実態レポートが衝撃的だ。

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