中東独裁者の凍結資産

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親米反米を問わず中東民衆の反感の第一義的なターゲットが為政者にあることは確かだろう。そのターゲットの為政者を米国が支援すれば反米になる。しかし、その逆は真ならず。それに気がついて米国は中東の独裁者を支援するのをやめようとしているように見える。親米ならずとも東欧の民主化のように長い目で見れば民主化は放っておいても進むのだろう。今のインターネットの時代には別の力学が働いている。原油の利権ばかりに気をとられていると世界の潮流に取り残される。ここには原子力の平和利用という大きな課題があり、技術というより政治がどう料理するかという見識が問われている。人類が手にしたこの無限のエネルギーを無害にコントロールすることができるのは人間以外にはない。コントロール下に置くことのできるハード面の技術的基礎はできているが、ソフト面、主に財政的問題、自然との融和の問題が未熟だ。巨大技術のコントロールについても金さえかければ相当安全なものだろうし、今回の教訓でもソフトハードとも相当程度コントロールのマニュアルは進化するだろう。今後はこの巨大な怪獣をどう飼いならしていくか、50年100年先の人類の生存を見据えた決断が迫られている。世界的に金さえかければということがこれだけ明らかならば、世界中で平和利用の取り組みへのソフトハード面での対処を一元化する基金の創設が検討されてしかるべきだろう。先進国に限らず、世界中に公平に実行力を行使できる基金の創設は至難の業だろうと思われるが、そうでもしない限り中途半端で危険な状態の怪獣があちこちに生息するという現状はなかなか打破できない。特に今は中東の民衆のデモに吹き出ている民主化のエネルギーがどこへ向かい、西側諸国との折り合いをどうつけていくのか、また中国の為政者は国内のバランスをどう保とうとしているのか、そして核保有国はIAEAの正義をどうバランスするのか、これらの行方が世界の平和と繁栄に大きなウエイトを持ってくるだろう。G20が実質的に機能する機関になりうるか、或いは国連か、中東の問題はどこで議論されるべきか、中国の問題はいつまでも国内問題なのか。解決しなければならない問題は大きいが、唯一の被爆国、大きな事故を経験した日本こそリーダーシップを求められていると言える。そこでまずは、このスイスの凍結財産をこういったことの準備資金の一部に使わせてもらえないものだろうか。

高齢者

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110歳を超える高齢者の所在がわからないと国中で大騒ぎになっている。
外国から見ても官僚機構がしっかりしていると思われている日本で起こった事態として実に漫画的な報道がなされているようだ。
一部は親子の関係が希薄になっているから起こっているのだろうし、中には犯罪的に年金などを受給するために死亡した本人を放置したものもあるだろう。役所の一部の部署では認識しているのに肝心の本人がいないということが役所で統一的に把握されていないというのだから真にマンガだ。官僚機構というのはどうしてこのようなアホなことが起こりうるのだろう。理屈では起こりうるというのはわかるが、いくらなんでも常識ではありえないということがほんとうに、しかもあたりまえのように全国で起こっているというのが信じられない。個々の役人はこんなことではいけないと思っているはずだが、どうして起こるのか。真の原因はなんなのか。常識とは何なのか。

ゆっくり滑り

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ゆっくり滑りというのがあるらしい。ハイチの地震、チリの地震と相次いで大地震が地球の裏側で起こっているが、このゆっくり滑りは我が日本で起こっているそうだ。
ダイジョーブかな。まったく。
調べてみると地震といえないものもあるようだが、津波を引き起こすものもあるらしい

前兆すべり

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今日の東海地方で起きた地震は想定されている東海地震につながる地震ではないそうだ。
前兆すべりがないというのがその根拠だという。
以前にこのBLOGで取りあげアスペリティとも少し概念が違うが、気象庁で利用しているのは短期予測により有効な手段ということで採用している模様。素人には違いはよくわからないが、計算結果が予測値とよく合致するのであればいずれのモデルも的確な理論といえるだろう。
日頃あまり表に出てこない話題だけにこういったときには注目される。

GMの破綻

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世界最大といわれた歴史あるGMの破綻がこれほど粛々と処理されるとは数ヶ月前想像もできなかった。米国内の社会的混乱を最小限に押さえ込んだオバマの手腕を市場は驚きをもって見ている。日本の事例とクライスラー処理がよい経験となって、ここへ収斂させることができたともいえるが、いずれにしても法的整備の進んだ米国でなければ不可能だったろう。
雇用調整を通じ、構造改革が進めば、米国は再び強く再生することができると国民も感じているに違いない。

雇用問題

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GMの問題が明日期限を迎える。
大きな焦点は雇用問題でもある。米国は雇用の流動性が高いとはいっても特にGMのように正規雇用者が多数雇用されているところで法的整理に入ることが決まった場合、社会的な影響は甚大だ。雇用が守られると考えていた多くの人たちが他産業へ移動せざるをえない。今回の不況は特にメーカーに大きな犠牲を強いる構造改革の側面が強くある。部品メーカーをはじめ関連するメーカーでの影響が連鎖的に拡大することだろう。米国国内の製造業就業人員の減少は記録的なものになるだろう。そして、これは世界的にも製造業に就業している被雇用者の人員の減少をもたらすことだろう。世界的な構造改革が始まろうとしているといえる。

なぜ豚なのか、ネーミングと事実の相違

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スチーブン・ピンカー「思考する言語」には単語の意味についての深遠な議論がある。
名前(固有名)は固定指示子であるというクリプキの結論につづいて、別のカテゴリーである自然種の名前についてピンカーは次のような議論を展開している。
ある自然種(中世の錬金術師の言う金と現代の物理学者が言う金の定義はまったく違うが同じものに言及している)に関する人間の科学的理解が変わっても、その種を示す単語の意味が変わるわけではない。そうでなければ、異なる時代の科学者(または同時代でも異なる説を唱える科学者)が、互いの考え方の違いについて議論することはできない。つまり自然種名の意味は、名前の意味と同様、記述でも定義でもなく、世界に存在する何かを指し示す「ポインタ」なのだ。太古の昔に誰かが、ある物質や物体を指し示すために、親が子に命名するように、ある単語をそのものに与えたとき、それは意味を獲得する。そうしたのちに、人々が「これは金というものだ」などと言うことによって、その単語は次の世代へと受け継がれていくのだ。(中略)パトナムによれば、単語も財やサービスと同様、社会の分業の産物であり、私たちはすべての単語の意味を自分で区別するのではなく、多くの場合、専門家に肩代わりしてもらっているというのだ。(中巻242ページ)
豚の名前が変更された場合、もしくは日本の当局者のように新型とぼかして名前をつけていても、言及されている事実に相違はない。人口に膾炙された名前はそう簡単には変化しない。このネーミングに経済的被害を受ける人たちが多数存在し、表現を抹消しようとしても、パラドックスに陥るだけである。
「・・・・・・」という言葉を使わないようにしよう。という法律を作るためには、「・・・・・」を記述しなければならないのだから。

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豚インフルエンザがフェーズ4に格上げでマスコミの論調が一気に変わった。なにやらよくわからないが、たいへんな事態に進みつつあるというトーンだ。特にバラエティ番組では関心を一気に集めて視聴率を稼ごうとしているとしか思えない。煽っているような番組が多い。
つくづく正しい報道と正確な情報の伝達はむつかしいものだと思う。
これは言語や言葉に関する困難であると同時に、経済や感情の困難でもあるだろう。マスコミの責任は非常に重い。
現状は世界中の人的物的な交流を今まで以上に活発にしないと経済の破綻をきたすリスクが増大している。この一番大事な時にこういった問題が起こったということはある意味で非常に不幸なタイミングといえる。問題なく流通する人とモノの流れがフォーカスされ、問題を引き起こすかのような報道がなされるのはそれこそ大きな問題だ。
感染者には気の毒だが、社会の安全のため、一時的に隔離されるのはやむを得ない措置でもある。
要は正確な情報と正確で必要かつ十分な対応がなされるべきで、それ以上でも以下でも具合が悪い。特に反応の過剰はなにより避けるべき態度だろう。

金融危機

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今日は日銀短観で最悪の数字が出たと報道されている。
この半年間の金融危機による急速なリセッションは、そのスピードの速さと変化の大きさでこれまで人類が経験したことのないスケールに拡大していることが伺える。
ここで私が半分は年金生活者として、半ば傍観者として感じるままにこれらの事態に対する感想を書いてみよう。
金融危機はいわゆる会計基準のもたらした結果であって、直ちに表面化している問題がそのまま実体経済の変化と同じと解釈するには無理があると考える。すなわち、リーマンの破綻にいたる前、投資家は何も問題は起こっていないと信じ、或いは信じようとして住宅ローンやその他の消費財に対する過大な期待を持っていた。そうして金融商品に対して充分な調査や知識もないのに投資してきたというわけだ。それが事実を突きつけられているだけであって、事実の変化率は何も変わっていないと考えるべきだろう。投資家やマスコミが騒ぎ立てるサイズの変化が金融部門で起こっているとは考えにくい。
現に、米国や欧州で行なわれているのは比較的健全な金融機関に対する大掛かりな公的資金の投入で、これは日本が数年前に痛みを伴って経験した信用機構を守るための王道だから、市中に供給される信用乗数効果を維持する目的があるから行なわれているといえる。納税者の反感を買わないためにオバマは公的資金投入の金融機関経営者にボーナスを返上せよと呼びかけているが、破綻していないのでパフォーマンスに終わろうとしている。
次に製造業を中心とした実物経済の危機だが、これは個人消費が縮小しているので各企業がリストラクチャリングで対応しているところだ。こういったさまざまな対応でバランスを回復し、縮小均衡が損益分岐点を低下させることに貢献していくだろう。いろいろな見方があるが、3年から5年かかってバランスを回復するのではないかというのが大方の感じかなと思う。もちろん金融部門が健全化に協力していくことが重要だ。
そうすると、問題は、大きく公的資金を投入した金融機関の回復と、これまでのわが国では考えられないような社会問題となった大幅な人員削減を実施して対応している製造業大企業の回復がどうかということにかかってくるのではないだろうか。もちろん中小企業やその他業種の大企業の動向も影響はあるだろうが、結論的には元気なところと放漫経営をしていたところの回復破行性が大きくなるものの、元気なところを中心に早期に回復軌道に戻ると考えられる。
もちろん、回復とは昨年までの量の回復という点ではなく、あらたな市場の創出による需要の盛り上がりによることとなろう。消費動向もこれまでのようにモノ中心で道路や建築に傾斜した消費ではなく、もっと個人消費のソフトな側面が主流になっていくような気がする。今回の危機は構造改革に大いに貢献することだろう。
輸出の回復はBRICSを中心に期待されているようだが、主力はわが国国内や欧州、そして現在破綻の危機にある資源国家群が中期的には実需の出る地域だと思う。米国はさまざまな消費者支援策が過度に傾斜しており、元気を取り戻すのにまだ多少時間を要するだろう。もっとも構造改革に痛みを伴うのは米国であり、欧州、日本と次いで、BRICSは国内の構造改革というより世界の経済体制の構造改革に寄与していくこととなろう。

新秩序

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ロシアの新大統領は危険な賭けに出ているように見えるが、意外に時代を先取りしているのかもしれないと思い始めた。特に外貨準備がこの国をこれだけ強気にさせているのだろう。
欧州と中国以外は主だった国で首班の指導力に疑問符がつく状況を巧みにとらえて、勢力の拡大をはかるところなど機敏な判断の持主というところだろうか。
日本の改革派がもたもたしているところでさっと動き回り、気がついたときには勢力図が激変していたという結果になるのだろう。米国の選挙が国内問題に関心が向いているのも同じ結果となるだろう。
これからしばらくはなんとなくいやな気分だ。株価もそういった地政学的な動きを読んでいるにちがいない。