半官半民というより、少しの政府出資があるために、投資家は過度に安心している。政治的配慮があるだろうと勝手に都合よく解釈してリスクを過小評価するというどこにでも見られるパターンだ。米国の住宅金融公社問題は実態を知らないままに投資家が資金をつぎ込んできたとも言えるだろう。エンロンの問題と同様にフレディマックの会計疑惑によって粉飾があきらかにされようとしている。救いはエンロンのように意図的に投資家を欺くまったくの粉飾ではなく、変動の激しいデリバティブ会計の影響を隔離し、素人目にわかりやすくしようとした思惑が垣間見えるところだ。
つまるところ短時間に企業を判定し、投資資金をつぎこむかどうかを決断するためにはシンプルな指標を必要とする。ひとつの要因を重視すれば切り捨てられた要因は無視される。全体としてはおかしいのではないかという議論は必ず生まれる。デリバティブの手法の問題のひとつはあまりにも専門化しすぎているところだ。ひとつひとつの議論は正しいし、判断の指標とも矛盾しないがコンピュータを駆使して多くの分析を組み合わせて複雑性を増したところにデリバティブの犯罪性が潜んでいる。要するに投資家を意図せず欺いているのだ。複雑性のリスクに対応できていない。
ところで、国内の株式市場は円安方向を歓迎して異常に盛り上がっている。しかし、本当に円安か?外人買いという点でひとつの方向が定まったとも言える。昨年10月この欄でも書いているがおそらく市場はすでに反転しているのだろう。直感的には昨年9月25日頃が節目だった気がする。
中国のWTO加盟への過程で14年3月10日この欄で危惧を表明していたが、先般来のSARS騒ぎははからずもこの懸念が杞憂ではなかったことを明らかにした。しかし、当面のあらたな患者の発生が無くなったことで中国はWTOのテストの第1段階はともかくクリアーしたと言えるだろう。

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