2007年3月アーカイブ

株主責任

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日興コーディアルグループが上場廃止を免れたという決定は、イソログの記載にあるようにリスクと費用のバランスが適切に判断されたというより、私の感覚ではいかにも日本的な決着だったという思いがする。現在の経済状況からすればこれは正しい判断といえるのだろう。
しかしながら、一方で10年前、株主責任が当然のように言われた市場の空気、これまで退場を余儀なくされた多くの上場会社の不正や粉飾がこれらの不正とどのように違うのか、金額の程度の問題より重視された部分が別にあると勘ぐられてもしかたのない事態の推移だったのではないか。株主は当然紙切れを覚悟するべきだったといえよう。
今回そうならなかったことにより、退場を迫られるのはどのような場合か判然としない一層不透明な市場になったという重い事実が今後のわが国の市場の国際化に足枷になっていくのだろう。
とくに、シティーによるTOBが公表されているさなか、このタイミングで発表されることで、国内の勢力が勢いづくような決定には首をかしげざるをえない。
米国のエンロン以降の傾向が巻き戻しされている現在の流れからすれば、ある程度予測された結論だったかもしれないが、筋をとおす証券等監視委員会や当局者の発言が新聞報道などを通じて、市場を撹乱してきたのも事実だろう。東証が自らリスクをとってこの時期に発表したとはいえ、海外からはわかりにくい市場だという烙印が押されたとしても反論できそうにない。

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