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参考資料1 家永教科書裁判の位置付け
教科書検定問題で必ずふれられている事項である家永教科書裁判について触れてみたい。(教科書検定問題の違法性を中心に)
1、家永氏の主張 A、検定は憲法の禁止する検閲(憲法21条)にあたるものであり、結果として学問、思想、表現の自由を侵している。 B、教科書検定制度のような制度を通し、教育内容を国家機関によって一元的に統制することは憲法、教育基本法に反する。
というものである。その後1997年の第3次教科書裁判際高裁判決がでるまでの32年間の間原告は訴えつづけた。
2、教科書判例のターニングポイント ここでは教科書裁判でポイントとなった判例について考えていく。
一、1970年 杉本判決 |
現行検定制度は言えないが、その運用を誤り、審査が教科書の思想内容の審査、学術的研究の成果としての学説の審査、史観、歴史的事象の評価などに及ぶときは違法となるとしている。教育課程その他の教育内容については一定の限度を越えて権力が介入をすることは不当な支配とした。検定を客観的に明らかな誤りやその他の技術的事項にとどめるべきだとした。また教師は、子どもに考える力、知る力、想像する力をつけさせるものであるので教師に学問の事由と教育の自由が保障されなければならないとした。 |
二、1975年 畔上判決 |
杉本判決の影響を受け、文部大臣の検定は、「一貫性、安定性を欠くまま気ままに出た行政行為」とし違法であると判断したのである。 |
三、1989年 加藤判決 |
検定制度については合憲としながらも、「教育内容に対する国家的介入はできるだけ抑制的であること」と結論付けました。また家永教科書の場合には「草莽隊」の記述に関しては異邦としました。 |
四、1993年 可部判決 |
28年続いた1次訴訟の最高裁判決。教科書検定制度を「合憲、合法」とした原審の鈴木判決に最高裁は「看過し難い過誤」はないとして、それまでの文部行政に追随することとなった。 |
五、1997年 最高裁第三小法廷判決 (家永教科書最後の判決) |
これまでの判決同様検定制度を「合憲」とした。検定制度が必要という合理的な理由としては、子どもの批判能力がまだないこと、教育内容が正確、中立、公正であること、それが全国的に一定の水準であること、教育内容が子どもの心身の発達段階に応じたものにしなければいけないことが要請された。またこの検定制度について、「看過し難い過誤」として従来の「草莽隊」、「南京大虐殺」、「南京戦における婦女暴行」」のほかに、「731部隊」が新たに違法とされたのである。 |
参考資料 「検定制度に違法あり」(教科書検定制度を支援する全国連絡会著) |