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(6/21)第3章 社会保障制度の改革
1.国民の「安心」と生活の「安定」を支える社会保障制度の確立
(1)国民の安心と安定を支えるセーフティーネット
社会保障制度は国民にとって最も大切な生活インフラ(基礎)であり、国民の生涯設計における重要なセーフティーネットである。
(2)「自助と自律」を基本とした持続可能で安心できる制度の再構築
世代間の給付と負担の均衡を図り、相互に支えあう、将来にわたり持続可能な、安心できる社会保障制度の再構築が求められている。
(3)時代の要請にこたえる
国民にとって多様な選択を可能にする制度への転換を進めることが、男女共同参画社会、生涯現役社会への道をひらく。
(4)「価値」ある効率的な仕組みへ
民間部門で実現可能な機能はそこに委ね、公的制度と補完性、競合性をあわせもった総合的な保障システムによって国民生活の安定を実現していくことが重要である。
(5)活力ある「共助」の社会の構築
介護や子育て等を社会全体で支え合う「共助」の社会の構築は、健康、介護、保育などのサービスから生まれる。
2.社会保障制度全体に共通する課題
(1)社会保障制度の総合的な調整
社会保障は年金、医療、介護が3本柱である。最も効率的な組み合わせを行い、重複給付の是正や機能分担の見直しを進め、公平で、老後の生活の基本的な保障が確保される制度を構築する。さらに制度の実施・運営面でも行政事務運営の一層の効率化を進める。
(2)国民の合意と納得の形成
ITの活用により、社会保障番号制導入とあわせ、個人レベルで社会保障の給付と負担がわかる「社会保障個人会計(仮称)」システムの構築に向けて検討を進め、分かりやすく信頼される制度としていくことが重要だ。
(3)女性、高齢者の社会参画の拡大、就労形態の多様化への対応
働く意欲と能力のある女性や高齢者の就業を抑制しないよう、年金、医療、税制等の制度設計の見直しを進めるとともに、労働法制の見直しを一層進める。また派遣労働に対する規制改革を推進するとともに、年齢で一律に社会的弱者とみなすのではなく経済的な負担能力に応じた応分の負担を求めるなど社会保障給付のあり方を見直す。
(4)医療、介護、保育等のサービス分野での規制改革
医療、介護、保育等のサービスの効率的かつ十分な供給のためには、規制改革を進めることが極めて重要である。
3.医療制度の改革
(1)持続可能な制度に向けて
医療供給体制を効率化することなどにより、サービスの質を維持しつつコストを削減し、医療費全体が経済と「両立可能」なものとなるよう再設計することが重要である。
(2)「医療サービス効率化プログラム(仮称)」の策定
科学的な「根拠に基づく医療」(EBM)を推進し、医療サービスの標準化を行うとともに、診療報酬体系や薬価制度の見直しを行う。インフォームドコンセントの制度化、医療・医療機関に関する情報開示等、患者本位の医療サービスを実現する。病床数の削減、病院・診療所の機能分化の促進等の医療提供体制の見直しを促進する。医療機関の経営に関する情報の開示・外部評価等を行うことにより、医療機関経営の近代化・効率化を進める。医療機関相互の競争を促進するとともに、保険者機能の強化を図る。公的保険による診察と保険によらない診療(自由診療)との併用に関する規制を緩和し、公的医療保険の対象となる医療の範囲を見直す。患者・国民にも、真に必要な医療に対する適正な負担を求める。
(3)医療費総額の伸びの抑制
医療の質を落とさずにコストを下げることによって、「価値」ある医療制度を実現し、医療費総額の伸びを抑制する。
4.年金制度の改革
(1)持続可能で安心できる制度にむけて=略
(2)今後の検討課題
パート労働者、派遣労働者については、年金適用のあり方を見直すなど、就労形態の多様化・個人のライフサイクルの多様化等に対応した制度設計を行う。年金税制のあり方について、世代間の公平や、拠出・運用・給付の各段階を通じた負担の適正化の観点から見直していく。国民年金の未納・未加入者の増大に対して、徹底した対策を講じる。年金積み立てについて少子高齢化の進展した将来において有効に活用し積立金水準を引き上げる。公的年金の見直しに合わせ私的年金を拡充し、企業年金の改革や確定拠出年金の早期実施・普及等を図る。年金保険料引き上げの凍結を早期に解除する。基礎年金の国庫負担について、安定した財源確保の具体策と一体的に検討する。
5.介護
高齢者医療から介護サービスへの円滑な移行と連携を促進するとともに、介護サービスの供給体制の整備充実を図る。
6.子育て支援
育児しやすい環境の整備を図るとともに、保育所の公設民営化、多様な保育サービスの拡充などの規制改革を行いつつ、明確な目標と実現時期を定めて保育所の待機児童ゼロ作戦を推進する。
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