生成

    生成はあらたな世界、生命、秩序でありすべての可能性の源泉である。

    生成を経験することは、没頭することで、有でなく無である。不存在の不思議さ。無から秩序が生まれている矛盾がある。

    生成は無であり、存在である。無が緊張する瞬間である。また、生成の瞬間は成功と失敗のせめぎあいである。争いのある境界。

    生成するにはどちらにも組しないバランスを必要とする。すべてを見渡す尾根のような転落の危険に満ちた場所。

    ハイデガーからヤスパースへの手紙より引用

    生成のほうから考えることによって私は、生成のうちには存在と無とが止揚されて含まれていることを「理解します」。存在と無とを、人は形式的に、生成のうちに見出すことができます。-----しかし、このことは、だからといって、逆のことを意味しはしません。私の考えでは、アリストテレスがすでに正当にもプラトンに反対して主張したように、ヘテロテース(異他性)から、オン(存在)とメー・オン(非存在)は与えられても、まだそれだけでは運動は与えられず、また把握されてもいないわけです。