経済

 

    経済は生きている。ケネーの例を待つまでもなく、生命のアナロジーがふさわしい。

    経済は循環であるが、閉空間ではない。開放系だ。

    経済の基本には人間の歴史認識がある。実績が信用をかたちづくる。ことばだけで経済は成立しない。

    空間的には人とものの関係、そして力に関する人間世界のルールが化体している。

    経済を成り立たせている基本は境界。分割。差異。他を認識するアイデンティティ。したがって連続する量に経済はなじまない。数量が経済の本質的な性格に存在する。

    経済を表現するのは関係を表す言葉。会計言語。そして力による分配。政治の力。貨幣、怨念、嫉妬。

    経済は造語として優れているが、多義的で分かりにくくなり過ぎた。為政者の感覚で経世済民だけでもよいのだが。

    経済の達人はケインズだろう。理論の妥当性はともかく、実践を踏まえてとりあえず説得力ある話をすることができたのだから。