速度

 

    種の運命はスピードが握っている。

    危険を避け、生き延びることができるスピード。

    進化し、環境の変化に対応できる変化のスピード。

    ニューロンの環境との相互作用は境界での認識が可能であれば存在できる。

    多様性を生み出す時間はリスクを減少していく。複雑性の縮減。時間と多様性を生み出す時間との競争。生命の回転のスピード。

    これは境界の空間的スケールに一方で依存する。恐竜の世界は短く、バクテリアの世界は長い。


    1995年にJ・E・ウオーカー博士はATP合成酵素のγサブユニットが回転しながらATPを合成している三次元分子構造を決定した。1秒間に30回転の速さで回り、1回転ごとに3個〜4個のATPを生産する。これは好気性細菌の膜やミトコンドリアの内膜にあるATP合成酵素の複合体がATPを作り出す機構で、ほとんどすべての生命体のエネルギーの源泉であり活動の源泉であるといえる。これらの数え切れないほど多くの微小なエネルギーの集合体がわれわれの体を動かしているのだ。