芸術

 

   文芸作品、芸術は鑑賞がすべてだ。

   制作する、もしくは自ら作品を生み出すことに意味はない。

   鑑賞の中でお互いに同じ状況にある事実が他人との間で響きあい、干渉しあってコミュニケーションが成立する。

   それは同時的体験でそのわずかな響きあいを求めて人は芸術を鑑賞しているのだ。

   そしてそのコミュニケーションをとる他人というのは作者というよりも他の鑑賞者という方が正しい。

   芸術に触れて感動する内容は同じであり、同じ場所を体験できる他人の存在を確かめることができる。

   芸術は意図して作られるものではなく、おのずから生まれたもの、やむにやまれずできたものが感動を生み出す。

   そしてその流れを追体験できたものが芸術をともに鑑賞しうるのだ。